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    竹林精舎 りんどう

    京都府長岡京市にある小規模多機能型居宅介護事業所「りんどう」の案内サイトです。

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小規模多機能とは

◎ 制度の背景 ◎

 小規模多機能型居宅介護とは、平成18年4月の介護保険法改正により新たに創設された「地域密着型サービス」の一つです。小規模多機能サービスが制度化された背景には1980年代以降、個人により地域で取り組まれた宅老所の実践が挙げられます。自宅を開放したり民家を借りてスタートした宅老所は、従来の大型施設やデイサービスにはない家庭的な雰囲気がありました。普段着のスタッフが自宅までお年寄りを迎えに行き、朝から夕方まで宅老所で過ごす人もいれば、夜に泊まる人もいる。家庭的な雰囲気、柔軟なサービス、顔の見えるケアが、介護する人や場所が変わると混乱しすい認知症のお年寄りの在宅生活を地域社会から切り離さずに支えました。このように、お年寄り一人ひとりの気持ちに寄り添い、暮らし慣れた地域や自宅で生活が出来るように「通い」、「訪問」、「泊まり」を柔軟に組み合わせていくケアが、「地域密着」「小規模」「多機能」ケアとして注目されました。
 また、小規模多機能サービスの第二の特徴として、在宅介護の定額制(1ヵ月)という点が挙げられます。従来の介護保険における在宅サービスは、サービスを使えば使うだけ利用料が高くなり、施設に入所したほうが安上がりになるため、なかなか施設ニーズが減らないという課題がありました。また、事前にケアプランでスケジュールを立てて実施するため、急なニーズの発生に対応しにくいという側面もありました。在宅介護の継続が困難に直面するのは、家族が予期せぬ病気にかかったり、一時的にご本人の容態が悪化するといった緊急時です。サービス提供の限度額を気にせず、必要なときに必要なサービスが投入できる。いわば緊急時を支えきれる、柔軟なサービス提供の仕組み(定額制)が、在宅介護の継続を支えるために求められていました。このように在宅での生活継続を阻害する要因を取り除き、介護が必要になっても住み慣れた地域で家族や親しい友人とともに暮らすため、「24時間365日、切れ目なく暮らしを支える」柔軟な在宅支援の一形態として、平成18年4月の介護保険制度の改正で制度化された仕組みが小規模多機能サービスであり、認知症ケアから中重度の身体介助まで様々な応用と展開が期待されています。

◎ 小規模多機能サービスの特徴 ◎

1) 従来のデイサービスやショートステイとの違い

 第一に、小規模多機能サービスでは利用者が通いなれた場所に泊まれる点が挙げられます。従来から在宅を支える仕組みとして、デイサービスやショートステイはありましたが、デイサービスで通う事業所とショートステイで泊まる事業所が異なるなど、いくつかの事業所を掛け持ちするため、利用者がサービスを変えるごとに、担当の職員や環境が変わりました。これは、認知症のお年寄りにとってストレスが強く、しばしば症状の悪化をもたらしました。これに対して小規模多機能サービス拠点では、一箇所で「通い」「訪問」「泊まり」に対応できるため、環境が変わるストレスが少ないといえます。
 第二は、ケアコーディネートがよりきめ細かくできる点です。従来の在宅サービスでは、ケアマネジャーがどのようなサービスを提供すべきか検討し、ケアプランを立て、複数の事業所のサービス利用をコーディネートしますが、一人のケアマネジャーの担当する利用者が多く、きめ細かく日々の状態を認識できないうえ、ケアプランに基づきケアを提供するため、急なニーズの発生に柔軟に対応しにくく、在宅生活を支えることは容易ではありませんでした。これに対して、小規模多機能サービスでは、「通い」「訪問」「泊まり」のいずれのサービスも、同じ環境で、同じ職員が一貫して対応できるため、きめ細かいケアが提供しやすくなります。
 第三は、空間と定員の違いです。従来のデイサービスのなかには、利用者定員が大きく設定され、住まいとしてのスケールを超えた大きな空間がみられました。こうした空間では、認知症のお年寄りが安心して過しにくく、人数の多さから混乱してしまうことがありましたが、小規模多機能サービスでは、文字通り、空間と定員が小規模に設定されているため、認知症のお年寄りでも馴染みやすく、安心して過ごすことが可能です。

2)従来の訪問介護と小規模多機能サービスにおける「訪問」の違い

 小規模多機能サービスと従来の訪問介護では、やや訪問サービスの中身が異なります。従来の訪問介護では、短い場合で30分、長い場合では1時間から2時間程度、一定の決められた時間帯にお年寄りの自宅に赴き、家事援助や外出援助、身体介助を実施する形が一般的でありました。言い換えれば、短時間の訪問介護を提供しようと思っても制度的に難しかったといえます。しかし、小規模多機能サービスの「訪問」は、一定時間滞在して、家事援助や身体介助を行うだけでなく、多彩な「訪問」がありえます。例えば、「通い」の送迎時に着替えや簡単なゴミ出しを手伝うといった「訪問」もあります。また、短時間の見守りを一日に複数回実施したり、食事を届け短い時間に簡単なケアを合わせて行う場合もある。ポイント、ポイントに柔軟なサービス提供を在宅に届ける仕組みが小規模多機能サービスの「訪問」だといえます。

なお、こうした特徴の一方で利用に伴う制約もあります。小規模多機能サービスでは、該当小規模多機能サービスの利用に限定されるため、訪問リハビリや訪問看護、福祉用具貸与を除いて、他のデイサービスや訪問介護サービスなどは使えなくなります。このため他のサービスも併用したいお年寄りにとっては、小規模多機能サービスは利用しにくいサービスといえます。



 参考文献:三浦 研氏「小規模多機能ケア研修-H19年3月17日-・配布資料」より

●masaの介護福祉情報裏板
「小規模多機能居宅介護の地域展開を検証する~新しい方法論とは?(上)」
「小規模多機能居宅介護の地域展開を検証する~新しい方法論とは?(下)」


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